未来の発毛〜もう効果がないとは言わせない

未来の発毛〜もう効果がないとは言わせない

がん治療薬JAK阻害剤

がん治療薬『JAK阻害剤』ってどんな薬?

がんは、体を構成する細胞の増殖や生存、分化(細胞が未熟なものから成熟なものへ変化すること)などを司る遺伝子の異常が蓄積することで起こるとされ、人間の体は爪と髪以外のどの部分からでもがんが発生するとしている。これは血液細胞にも言えることであり、血液細胞から発生するがんである「造血器腫瘍」の一種「骨髄増殖性腫瘍(MPN)」は、赤血球産生を促す「エリスロポチエン」や血小板産生を促す「トロンボポエチン」と呼ばれる、細胞表面の受容体には「JAK分子」が結合しており、この分子が活性化することで遺伝子の働きをコントロールしている。しかし、2004年にこのJAK分子の変異がMPNの遺伝子異常と関係していることが分かり、これにより血液細胞にもがんが発生すると考えられている。
このJAKの異常を抑制するために開発された薬剤が『JAK阻害剤』である。

JAK阻害剤において別に期待されている効果がある!?

JAK阻害剤は、血液のがん治療薬としての機能の他に、関節機能の低下を抑える効果もあるとして、飲み薬としても利用されている。
これは、細胞の内側に存在するJAK酵素の働きが活発化することで、関節リウマチの炎症を起こし、痛みや腫れを発生させている。これを抑制するのがJAK阻害剤であり、このJAK阻害剤によって関節の活発な機能を低下させて炎症を抑えるとしている。
がん治療薬・関節治療薬として利用されるJAK阻害剤には、これらの機能の他に新たな画期的機能が発見され、現在注目されている。それが「発毛剤」としての機能である。
アメリカ・コロンビア大学医療センターのアンジェラ・クリスティアーノ博士が、がん治療薬である「JAK阻害剤」が、毛髪の成長を刺激して毛の成長を促進させる働きをするということを発見した。
このがん治療薬などであるJAK阻害剤には、毛周期の休止期の毛包を刺激して、毛周期の働きを促進させ発毛を効果的にするというものであり、臨床実験では10日で発毛効果が現れたとしている。

がん治療薬をハゲ解消に利用して副作用やデメリットは大丈夫?

がんの抑制にも使用される薬剤を、脱毛症に悩む人に使用するとなると、気になるのがその副作用ではないだろうか。
JAK阻害剤のような免疫抑制剤には、デメリットが存在しない薬剤はないとされており、このJAK阻害剤にも少なからず存在すると言われている。特に、禿げていてもいたって健康体の人間ががん治療薬を他の目的に使用するのは、少々抵抗があるのではないだろうか。
JAK阻害剤は、国内外で約4000例以上の治療実績がある安全性の高いものとされているが、それでも少なからず副作用は発症している。内容としては、頭痛・上気道感染・下痢・悪心などで、日本人患者では、鼻咽頭炎10例・発熱4例・帯状疱疹4例となっている。この副作用の事例は関節治療剤によるものだが、コロンビア大学のクリスティアーノ博士の研究チームでは、安全性も立証済みとして特許を出願し、商品化を目指している。

ハゲに悩む人に新たな明るい陽射しが射すことになるのか

日本においても、様々な脱毛抑制・発毛促進効能を謳った育毛剤が販売されている。しかしながら、これらの中には、そのキャッチコピーとはウラハラに、数ヶ月使用してもまったく良い結果が出ないもの、毛が生えてきても副作用が強いもの、高い効能を謳っていてもその価格が高額すぎるため、長期使用が必要な脱毛症には不向きなものなど、様々なデメリットを持った商品が多いのも事実であり、育毛剤選びにも注意が必要なケースが多い。
この阻害剤が商品化されることで、安全かつ早期の毛の成長が期待できるとして、商品化を心待ちにしている人も多いのではないだろうか。その阻害剤は、免疫抑制剤であるため、使用者をあらゆる感染物質に対して危弱にする可能性があるとして、安易に化粧品などに入れることはできないとしているが、高い安全性を持ったがん治療薬であるこの阻害剤が、育毛剤として商品化されることで育毛業界がどのように発展していくのかが興味を抱くところでもある。